今年の清明は素晴らしいの一言
ぜひ今だけの香味をお楽しみください。
 
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茶茶の間の新茶
『清明 2021』
 

 
◇ 品種:印雑(近藤早生)
◇ 採取:手摘み
◇ 産地:静岡市駿河区
◇つくり:蒸し
 
◆ SEIMEI
◆ Tea cultivars: Inzatsu
◆ Picking:Hand picking 
◆ Tea grown region:Shizuoka
◆ Type:Sencha
 
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*店頭、通販で販売中です
50g_2808円(税込)
 
『清明 2021』WEBPAGE
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2021年最初の茶茶の間の新茶『清明』が届きました。
今年は例年よりも一週間ほど早く、2021年4月2日に摘み取られたお茶です。静岡で露地栽培されているお茶としては最も早い手摘みのお茶になります。
 
昨年は冬が温かかったものの少雨のためにお茶づくりにはむずかしい年となりましたが、今年はしっかりと冷えこんだ冬季から早めの温暖な気候の春がやってきて、寒の戻りに茶葉がさらされることもなく、とても良い出来になりました。春の植物の開花はその年の気候を教えてくれます。桜の早い開花と同じように新芽の成長がよく、雨が降らなければ3月中の摘み取りもあったかもしれませんでした。
静岡市の西側、安倍川が駿河湾に注ぐ河口あたりで合流する支流、丸子川沿いに平野を抜けて山間地にはいってすぐの斜面にある畑です。静岡の中でも最も温かい地域で育った、近藤早生と呼ばれる早めに芽が出る品種のお茶です。
 
今年のお茶の一番の特徴は上質なお茶である、ということです。新茶という要素がこのお茶の個性のひとつに収まっていてお茶の品種の香りと、新茶というこの時期だけの香りや味わいが見事に調和しています。通常はしりのお茶は早めに摘み取られるため芽が小さい状態、ミル芽で摘まれて、鮮度感をもって仕上げられます。新茶に起因する香りや、芽の甘みはあるのですが、茶葉が小さいため品種の香りは弱く、煎を重ねていくと香りが抜けていく印象があります。
今年はとても気候がよく、茶葉が早く成長したために品種の香りも楽しめる上質なお茶に仕上がりました。
お茶としての完成度がとても高く、こんな新茶は次はいつ飲むことが出来るのだろうかと思う味わいです。
 
新茶の香りを楽しむためにぜひはじめは冷水で淹れてください。フレッシュな青々しい香りと、新茶らしいピリリとした収斂味が爽やかな心地をもたらしてくれます。体の奥から抜けるような爽やかな香り、背筋がスッっと伸びるような感覚はこの時期のお茶にしか感じられないものです。若い竹を思わせる香りや、山菜のような刺激感も春の心地をもたらしてくれます。茶葉が開いてくると近藤早生の甘い香りが広がります。
丁寧に畑から育てられ、きちんと製茶された上質な茶葉の香りと、フレッシュな新茶の若々しい香りが絡み合い、爽やかな香味から甘い余韻まで味わいが多層的に広がります。ぜひお茶を飲みつつ手元で淹れながら、急須から広がる茶葉の香りも楽しんでみてください。お湯を含んだ茶葉からはいつまでも近藤早生のとろけるような甘い香りが広がります。普段の新茶よりもしっかりと煎を重ねることが出来るので、何度も楽しんでみてください。
 
爽やかな香りが体の中でいつまでも響くような季節の味わいをお楽しみください。
 
 
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ヤマグチ